Google Chromeチームは1月30日(米国時間)、「Chromium Blog: Performance improvements in Chrome's rendering pipeline」において、Google Chromeでレンダリングに関する主要機能を担っている「レンダリングパイプライン」の改善に継続して取り組んでいることを伝えた。最近行った最適化によりタイルの再描画が最大で40%高速化したとしており、今後も60fpsをキープしつつさらにレンダリングの高速化を進めるとしている。
Google Chromeチームは、ユーザーが高速で快適なWebブラウザと認識できる描画速度を60fpsと認識しており、同チームでは60fpsのレンダリング性能を維持しつつ、この部分の処理を軽量化してほかの処理に性能を回せるように改善を続けていると説明している。具体的には、状況に応じて使用するレンダリングアルゴリズムを変更するほか、ハードウェアのレンダリング能力を有効活用しているという。
ページの一部のみ再描画の必要性が発生した段階で、DOMをベースとして再描画範囲を選択すると再描画不要の領域に対してもレンダリングを実施することになり、処理が無駄になることがあるという。Google Chromeではそうした場合はレンダリングの対象をタイル状に区切っており、必要最小限のタイルのみを再描画することで処理の軽量化と高速化を実現していると説明している。