データ・アプリケーションは1月31日、企業データをシームレスに連携するB2Bインテグレーション・サーバ「ACMS E2X」と、企業間電子商取引に対応するB2Bサーバ「ACMS B2B」の最新版バージョン「4.6」の販売を開始した。

2010年11月にNTT東日本とNTT西日本は、2020年度後半を目途に公衆電話回線網(公衆回線とINSネット)を、IP網に順次移行すると発表した。これは同時に、JCA手順や全銀手順、全銀TCP/IP手順といった従来型EDIが使っているINSネット(ISDN)デジタル通信モードの終了を意味している。

これに伴い、従来型EDIを利用している企業は、インターネットEDIへ移行するなど対策が必要になる。また昨今、設備投資の削減、BCP対策といった理由から、EDIシステムの構築環境にクラウドが選択されるケースも増えてきているという。

こういった状況を踏まえ、従来型EDIからインターネットEDIへの移行作業をスムーズに進めるため、最新版ではAmazon RDSに対応。クラウド上に短期間でEDI環境を構築できるようになった。

また、国内EDIの主要な通信プロトコルの全銀TCP/IPを使っている場合なら、既存のアプリケーションを改修することなく、インターネットEDIへ移行できる通信プロトコルを既に提供している。この通信プロトコルは、全銀TCP/IP手順をSSL/TLSプロトコルで暗号化する標準仕様を利用したもので、セキュアなデータ交換を行える。

具体的には、サポート対象のデータベースに、「Amazon Aurora(MySQL 互換)」「Amazon RDS for SQL Server」「Amazon RDS for Oracle」「Amazon RDS for PostgreSQL」「Amazon RDS for MySQL」「SQL Server 2014 SP2」「SQL Server 2016」「PostgreSQL 9.6」を追加した。

また、インターネット上で使われる通信手順「ebXMS MS」と「EDIINT AS2」が電子証明書「SHA-2」に対応。ebXMS MS通信手順では、デジタル署名を行う際の署名アルゴリズムとハッシュアルゴリズムでSHA-2をサポートしている。また、EDIINT AS2通信手順では、署名アルゴリズムとMICアルゴリズムでSHA-2をサポートした。

そのほか、「Microsoft JDBC Driver 6.0 for SQL Server」「Tomcat 8.5」もサポートする。

価格(税別)は、ACMS E2X(基本機能)が150万円から、ACMS B2B(基本機能)が50万円から。販売は、DALのビジネス・パートナー73社を通じて販売する。

DALは今後も、国内外のEDI市場のニーズ・環境に合わせて、新しい稼働環境を「ACMS シリーズ」でサポートし、それらを一元管理できる統合EDI環境を充実させていくとしている。