日本の無人補給機「こうのとり」6号機が昨年12月に国際宇宙ステーションに運んだ6つの超小型衛星が16日、日本実験棟「きぼう」から宇宙空間に無事放出された。

写真 日本実験棟「きぼう」から放出された東京大学開発の超小型衛星「EGG」(JAXA提供)

超小型衛星の放出には、こうのとりが運んだ最新鋭の衛星放出装置が使われた。6つの衛星は16日午後6時10分から午後7時50分にかけて4回に分けて順次船外へ放出された。

1回目に、中島田鉄工所(福岡県)と東北大学が開発した「FREEDOM」のほか、筑波大学、早稲田大学がそれぞれ開発した衛星3つが放出された。2回目は東京大学が開発した「EGG」が、3回目には九州工業大学とシンガポールの大学が共同開発した衛星「AOBA-VeloxⅢ」が、最後に日本の有人宇宙システム(JAMSS)などが開発した衛星が放出された。

「FREEDOM」は運用が終了した後の衛星を早く大気圏で燃やして宇宙ごみにしない技術を実証する。このほか「AOBA-VeloxⅢ」や「EGG」など今回放出された超小型衛星はいずれも宇宙空間でユニークな実験を行う。

こうのとりは28日に国際宇宙ステーションから分離されて2月6日に大気圏に突入する予定。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は15日、世界最小級小型ロケット「SS520」の打ち上げに失敗し、搭載していた東京大学開発の超小型衛星も軌道投入できなかった。それだけに国際宇宙ステーションからの超小型ロケット放出成功に関係者は安堵している。SS520の打ち上げに失敗原因についてはJAXAが詳しく調査している。

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