マセラティ ジャパンは1月16日、同社のフラグシップ・スポーツセダン「クアトロポルテ」にスタイリングを一新し、先進安全技術を搭載した新型を投入すると発表した。

同新型は、コンセプトカー「アルフィエーリ」にインスパイアされた新形状のフロントグリルを装備したほか、フロントならびにリアのバンパーデザインも変更。フロントグリルの内部にはエアベントとエンジン用ラジエーターの間に電動調節式エアシャッターを搭載することで、エアロダイナミクスをアクティブに調節できるようにしたことで、エンジン温度の最適な制御、車両の空気抵抗の低減、燃料消費量と排出ガスの削減を可能にし、Cx係数を10%低減。実測値0.28という値を実現したとする。

また、センター・ダッシュボードにはマルチタッチ機能付き8.4型タッチコントロール式ディスプレイ(800×600画素)を採用したApple CarPlay/Android Audio対応インフォテインメントシステムを採用したほか、センターコンソールもオーディオの音量やインフォテインメントシステムの基本機能を操作できるダイヤル式ロータリー・コントロールを搭載するなど再設計がなされた。

ADASとしては、前方車両との距離を一定に保ちつつストップ&ゴーを実現する「アダプティブ・クルーズ・コントロール(ADC)」や、車両が意図せず車線を越えた場合にドライバーを警告する「レーン・デパーチャ・ワーニング(LDW)」、「ブラインド・スポットデティション」、「リアクロスパスデティション」などを標準装備しているほか、オプションとしてサラウンドビューカメラなどを用意している。

同社代表取締役のグイド・ジョパネッリ氏は、「日本国内の1000万円以上の輸入車市場を見ると2016年は2013年比で約5000台ほど増加しており、マセラティも市場の伸び以上の成長を果たしている。2017年の製品ポートフォリオとしては、2016年を超す実績を上げていくチャレンジなターゲットを立てているが、実現できると確信している」とし、新型クアトロポルテが2017年の同社の成長のカギの1つになるとした。

なお、新型クアトロポルテは、スタイリングの変更により、新たなトリム戦略を実現。ラグジュアリー性を高めた「グランルッソ」ならびにスポーツ性を強調した「グランスポーツ」の2種類のトリムオプションを用意。合計10車種を提供することで、より幅広い顧客のニーズに対応できるようにしたという。

写真の男性がマセラティ ジャパン代表取締役のグイド・ジョパネッリ氏。白い方が「グランスポーツ」、青い方が「グランルッソ」