Chromeのシェアはデスクトップ向けとモバイル向けの双方において50%を超えており、最も影響力が大きなWebブラウザとなっている。だがこのところ、UI/UXは安定しており、ユーザーから見た大きな変更もない。こうした現状を停滞だと感じるようであれば、代替候補としてVivaldiを考えてみてもいいかもしれない。以下、その2つの理由を紹介しよう。
エクステンションはChromeへの乗り換えの障害にならず
多くのユーザーがオープンソース・ソフトウェアのブラウザとしてFirefoxを使っていた時、新たに登場したChromeを「軽くて速くて、ちょっと気になるヤツ」と感じたのではないだろうか。
しかし、簡単にFirefoxからChromeに移行できない理由があった。そう、アドオンやエクステンションがChromeには存在しなかったのだ。ブラウザを自分風に作りこめるアドオン/エクステンションの不在は、登場当初のChromeの普及を妨げる理由の1つになっていた。
今のChromeとVivaldiはこの状況にちょっと似ている。「軽くて速くてちょっと気になるヤツ」としてVivaldiが登場した。しかし、すでにいくつものエクステンションを導入したChromeからほかのWebブラウザに移行するのは、考えただけでも頭が重い。しかし、ここからの状況はちょっと異なる。
VivaldiではChromeのエクステンションがほとんどそのまま使えるのだ。というのも、ベースにChromeと同じChromiumを使っているからだ。もし、エクステンションがVivaldi導入の妨げになっているのであれは、気にしなくてもよいと思う。
試しに、Vivaldiの拡張機能のページから「Vivaldiウェブストアを閲覧」をクリックすると、Chromeのウェブストアが表示される。タイポではない。「Vivaldi」のウェブストアをクリックすると「Chrome」のウェブストアが開くようになっている。
Chromeで使っているエクステンションを検索してインストール作業を行うと、そのままVivaldiにエクステンションがインストールされることを確認できる。
Vivaldiを使えばエクステンションが減るかも?
VivaldiはChromeがエクステンションで提供している機能をデフォルトで実装している。そのため、Chromeで使っているエクステンションのうち、Vivaldiにインストールしなければならないエクステンションの数は少なくなる可能性がある。
また、Chromeにインストールしたエクステンションを整理してみると、実際に使っているエクステンションの数は減るんじゃないだろうか。Vivaldiを試してみる際は、Chromeでよく使っているエクステンションだけを選択してインストールしてみることをお薦めしたい。せっかく新しい環境を試すのなら、必要なものだけを選んで身軽になってもらえればと思う。
また、開発中のエクステンション、または個人的にローカルで開発して利用しているChromeエクステンションもVivaldiでそのまま利用できる。
「デベロッパーモード」を有効にして「パッケージ化されていない拡張機能を取り込む」で開発しているエクステンションを指定する |
こんな感じでローカルに置いてある開発中のChromeエクステンションもVivaldiで利用できる |
Vivaldiの実装している機能の都合上、Vivaldiで動作しないエクステンションなども存在するが、動作しない場合はフォーラム(日本語のフォーラムはこちらで、日本語に関してはここに報告すると対応してもらえることが多いようだ。