電通は14日、同社が運用するコーポレート・ベンチャーキャピタル・ファンド「電通ベンチャーズ1号グローバルファンド」(以下、電通ベンチャーズ)がVRエンターテインメントを開発する米Survios, Inc.に出資したことを発表した。
電通ベンチャーズは、2015年4月に組成された総額50億円のファンドで、欧米・アジアなど海外を中心にグローバルな地域の企業に投資を展開している。広義のマーケティング/コミュニケーションビジネスを変革しうる領域、それ以外であってもイノベーティブでポテンシャルの高い新領域を対象として設立されている。
Survios社「Raw Data」公式ページ |
家庭で分子レベルのバイオデータ分析を可能とするヘルスケア・ソリューション「Cue」を開発するCue Inc.、要約コンテンツ自動生成「Agolo」を開発するNinoh, Inc.、子供向けプログラミング学習プラットフォームTynkerを開発するNeuron Fuel, Inc.とイノベーティブな新領域にも積極的に投資している。
今回同社が発表した米Survios, Inc.は、VRアクションゲーム「Raw Data」を7月に発売、VRゲームとしては世界で初めて1カ月で100万ドルの売り上げを達成した企業。E3(Electronic Entertainment Expo)やGDC(Game Developers Conference)での受賞履歴もあるこの「Raw Data」は、同社の公式サイトに映像も掲載されているが、激しいアクションがVRで体験できるのは、確かに新しい楽しみになりそうだ。
Survios, Inc.では、今回調達した資金をコンテンツ制作や配信プラットフォームの構築にあて、他社との共同制作やグローバルな配信ネットワークの強化を予定している。電通グループでは、今回の出資を契機にSurvios, Inc.が開発するインタラクティブコンテンツのアジア展開と同社のビジネス開発を支援していく。