セールスフォース・ドットコムは12月12日、同社が国内で今年の9月から提供を開始した「Salesforce Commerce Cloud」(Commerce Cloud)についての説明会を開催した。Commerce Cloudは、セールスフォースが買収したデマンドウェアの製品がベースとなっている。

米セールスフォース・ドットコム Salesforce Commerce Cloud CEO ジェフ・バーネット氏は、 Commerce Cloudが求められる背景を「SNSやモバイルなど、顧客の25%は複数のタッチポイントを使っており、これらのタッチポイントに共通のエクスペリエンスを提供する必要がある一方、企業には乱立した重複システム、あちこちに散財に点在するデータなどの課題があり、顧客の期待とのギャップがあると指摘した上で、「これを解決するのがSaleaforce Commerce Cloudだ」と説明した。

米セールスフォース・ドットコム Salesforce Commerce Cloud CEO ジェフ・バーネット氏

そして同氏は、Commerce Cloudの強みは「スピーティなイノベーション」「プレディクティブコマース」「ユニファイドコマースエクスペリエンス」の3つだとした

Commerce Cloudの3つの強み

スピーティなイノベーションでは、単一したプラットフォームをクラウドで提供しており、ニーズに応じて頻繁にサービスのアップデートが行える点を挙げた。また、サードパーティのプラグインを使うことで、時間とコストを削減できるとした。

スピーティなイノベーション

プレディクティブコマースでは、自然言語処理、AIを使ってデータを分析することで予測を行い、パーソナライズされた提案を行っていくことにより、効果的なコンバージョンを実現する点を挙げた。

プレディクティブコマース

そして、ユニファイドコマースエクスペリエンスについては、デジタルと店舗といった、オンラインとオフラインをつなぎあわせて、すべてのタッチポイントを関連づけて1つのエクペリエンスに統合されている点が強みだという。

ユニファイドコマースエクスペリエンス

同氏は日本市場について、「すでに40のEコマースを支えており、いい成功を納めている、また、顧客が国際市場に出て行くお手伝いもできている。日本は高度な市場であり、時間をかけてものごとを進めていく必要がある」と述べた。

また、同席したセールスフォース・ドットコム マーケティング本部 プロダクトマーケティング シニアディレクター 御代茂樹氏は、「Commerce CloudはMarketing Cloudと顧客が重なる部分があり、今後は一緒にお客様を増やす努力を行っていく。お客様はSoR(Systems of Record)から売上をのばすための投資にかわりつつあり、互いにシナジーを活かして伸ばしていける」と語った。

セールスフォース・ドットコム マーケティング本部 プロダクトマーケティング シニアディレクター 御代茂樹氏