2016年12月12日(現地時間)、UNIX系テキストエディターとして多くのLinuxディストリビューションなどに収録されている「nano(ナノ)」がバージョンアップし、バージョン2.7.2を公式サイトで公開した。
コード名「Shemesh! Shemesh!」で開発が行われてきたバージョン2.7.2は、1回のキーストロークで操作を完了し、断片した単語を補完する機能などを備えた。また、バッファーに関するバグ修正も加わり、ソフトラップ(折り返し)機能有効時にVTEベースのターミナルで接続し、[PageUp]キーや[PageDown]キー、[Shift]キーを用いるとヘルプラインがちらつくバグを修正している。また、特定の設定時に置換を実行すると、選択部分を正しく復元できなかったバグも修正された。この他にもスペルチェック機能の改善など、いくつかのバグ修正が加わっている。
nanoはviやEmacsと異なり、標準的なキー操作でテキスト編集が可能なテキストエディターとして、WindowsやmacOSユーザーがUNIX系OSを操作する際の強い味方として愛用されてきた。2016年もChris Allegretta氏やBenno Schulenberg氏らの手により、精力的なバージョンアップが続けられている。
阿久津良和(Cactus)