Xenプロジェクトは12月7日(米国時間)、「What's New with Xen Project Hypervisor 4.8?|Xen Project Blog」において、Xen Project Hypervisorの最新版となる「Xen Project Hypervisor 4.8」の公開を伝えた。今回のバージョンのポイントはARMサーバにおける新機能の追加などにあるとされており、Xenプロジェクトはこの数カ月の間、さまざまなARMベンダーと協力して開発を進めてきたと説明している。
「Xen Project Hypervisor 4.8」の主な新機能は次のとおり。
- Credit2スケジューラをサポート
- ドメイン作成時間の最適化
- XSMポリシーのリファクタリングとクリーンアップの実施
- Liveパッチングホックのサポート
- ハードウェアサポートがない状態でHVMユーザスペースプログラムにおけるCPUIDフォールトのサポート(x86)
- パフォーマンスを向上させるPVCLOCK_TSC_STABLE_BITをサポート(x86)
- Intel AVX-512インストラクションをサポート(x86)
- PVH v2 DomU ABIを安定化(x86)
- Xen Project 4.8 ARM DomU ACPIをサポート(ARM)
- オルタナティブパッチング機能をサポート(ARM)
- Liveパッチのサポート追加(ARM)
- Xilinx Zynq UltraScale+ MPSoCサポートの追加(ARM)
- HVM USBパススルーのサポート
- libxl経由でのBIOS読み込みのサポート
「Xen Project Hypervisor 4.8」はARM向けの開発が進んだ点に加え、セキュリティの強化を目的としてコードの改善が取り組まれた点が注目される。ARMプロセッサはその適用範囲を広げており、ARMにおける仮想化機能活用のためのソフトウェアとして利用シーンが増えていくことが予想される。