藤枝市とソフトバンクは6日、LPWA(Low Power Wide Area)ネットワークを活用したIoTプラットフォームを藤枝市全域を目標に構築し、実証実験を行うことで合意したと発表した。
同実証実験では、LPWAネットワークで実現する低コスト・低消費電力の通信インフラをシームレスにつなぎ、NB-IoT、Cat-M1、LoRaWANなどの通信規格を収容可能なIoTプラットフォームが構築される。同プラットフォームは他のサービス事業者も利用可能なエコシステム型となっている。
実施内容の具体例としては、子どもの見守りシステム(位置情報検索や登下校確認)などの構築(2017年度提供開始予定)や、センシング技術のネットワーク化による新たなIoTビジネスモデルの検証が挙げられている。
この実験の狙いは、藤枝市内でのICTの利活用を促進や、LPWAネットワークを活用したIoT技術による産業の活性化、安全・安心な教育環境の整備となっている。幅広いサービス事業者の参加を呼び掛け、先進的なスマートシティーを実現する上で、さまざまなIoTサービスの検証フィールドとして整備することによって、藤枝市だけでなく日本国内でのIoTサービスの普及を促進させることも目的とされている。
また、エコシステム型IoTプラットフォームとして、藤枝市内各所に「LoRaWAN」の基地局を設置し、広域な通信エリアを構築予定。同プラットフォームは、藤枝市とソフトバンクが実施する実証実験以外にも、国内外のサービス事業者も利用可能なインフラとして提供され、随時プラットフォームの利用申し込みを受け付ける。子どもや高齢者の見守りだけでなく、FMS(ファシリティーマネジメントシステム)やスマートメーター、公共インフラ管理、スマートパーキングおよび農業のセンシング技術への活用も想定されているということだ。