パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズは11月30日、ストレージ機器やスマートメーターなど長寿命が要求される産業機器のバックアップ電源回路や自動車のバックアップ電源回路に適した2000時間保証の「巻回形 電気二重層コンデンサ HLシリーズ」の量産を2017年1月から開始すると発表した。

電気二重層コンデンサ HLシリーズ

IoTやスマートグリッド化の拡大により、スマートメーターやストレージ機器などでは、停電発生時にデータを瞬時に通信したり、保存するバックアップ用電源の需要が増加している。これらの産業用バックアップデバイスには、長期間交換せずに使用できる長寿命化と瞬時に大容量の電流を供給する高出力化が求められる。また、厳しい環境下での屋外設置への対応や電源回路の小型、軽量化も合わせて要求されている。

今回発表した「巻回形 電気二重層コンデンサ HLシリーズ」は、独自の電解液の開発により2000時間保証で長期間交換せずに使用できる長寿命化および-40℃の低温保証を実現。また、内部抵抗の低減により瞬間的に大容量の電流を放出可能とした。

同社は同製品についてサーバー、ストレージ機器(SSD)、スマートメーターなど産業機器のバックアップ電源、モーター、アクチュエーターなどの駆動アシスト電源、自動車の各種システム(緊急ブレーキ、ドアロック解除など)のバックアップ電源、太陽電池の補助電源などの回路といった用途で活用できるとしている。