ロームは11月29日、グループ会社のKionixが産業機器やスポーツ・フィットネス機器の衝撃検知に適した高G対応の小型加速度センサ「KX222/KX224」を開発したと発表した。
加速度センサは±20G未満の加速度を測定できる場合は重力や傾きの検知に、またそれ以上の場合は衝撃検知に適したセンサとされる。これまで、スマートフォンの傾き検出など、モバイル機器向けに低Gの加速度センサが活用されてきたが、各種機器の高機能化、多様化によりその用途はますます広がっている。近年では、白物家電や産業機器分野での振動検知、スポーツ・フィットネス機器における衝撃検知の実現が期待されている。
「KX222/KX224」は±8G、±16G、±32Gの検出範囲を設けており、アプリケーションのニーズに応じて検出範囲を設定できる。また、Kionixの生産技術により、従来品よりも高い加速度の検知に適したMEMS構造を実現。最大25.6kHzのサンプリングレートや、従来の加速度センサと比べ約3倍となる高い共振周波数(最大6kHz)も振動検知や衝撃検知に適しているほか、耐衝撃性・耐久性に優れた構造により、振動検知など過酷な環境下でも正確な動作が可能となっている。パッケージは2mm角、3mm角の小型パッケージを採用している。
同製品はすでにサンプル出荷を開始しており、サンプル価格(税別)は1500円/個。12月より月産100万個体制で量産を開始する予定だ。