電通国際情報サービス(ISID)は11月18日、北陸銀行がISIDの「VCF財務経営力診断サービス」を採用し、2016年11月より本格運用を開始したと発表した。

同サービスは、企業の財務情報と定性情報(経営戦略や人的要因など)を統合的に可視化する「VCFコンサルティングシート」の活用により、行員が企業のどのような側面に着目して経営者と対話すべきかという視点を標準化することができる。また対話から得た情報は、TKCが保有する調査・分析指標との比較に基づく客観的な指標として経営者に分かりやすくフィードバックできるほか、抽出された経営課題への対応策を提示する「ヒントシート」の活用により、課題解決に向けた実効性の高い施策を、経営者とともに検討・立案することが可能となる。

これにより、行員と経営者が同じ目線で企業の経営実態を把握し、さらなる成長や経営改善に向けた円滑で継続的なコミュニケーションを形成するとともに、金融機関における的確な事業性評価の仕組みを構築することが可能となる。 また同サービスは、ツールの提供に留まらず、金融機関の現状業務プロセスを踏まえた導入支援コンサルティングや、導入後の行員向け各種研修プログラムを併せて提供しているため、スムーズな導入と定着を図れる。

北陸銀行では、約5カ月間にわたる試行運用の結果、顧客企業とのコミュニケーションの量・質の向上による取引深耕などの成果が得られたことから、今回の本格運用開始に至った。今後は、地域中小企業の真のニーズを把握し、的確な提案を行うことで信頼関係を構築するといった営業活動プロセスの定着に取り組んでいく計画だという。