大日本印刷(DNP)は、DNPのオリジナル書体「秀英体」の12書体を、リアルタイプ運営の日本語Webフォントサービス「REALTYPE」にライセンス提供したことを発表した。
「REALTYPE」は、コンテンツや閲覧環境に適したフォントデータを判断して配信する日本語Webフォントサービス。フォントデザイナーらが自作のフォントを無料で登録し、価格設定してWebフォントとして販売できるのが特徴。また、PV(ページビュー)に応じて料金が加算されるWebフォントサービスが多いなかで、同サービスは使った文字量に応じた料金体系となっている。同サービスへの提供は9月29日より行われている。
今回提供されたのは、Webサイトでも美しい表現が可能な12書体(秀英明朝L・M・B/秀英初号明朝/秀英横太明朝M・B/秀英角ゴシック金L・B/秀英角ゴシック銀L・B/秀英丸ゴシックL・B)となっている。
なお、「秀英体」は、DNPが明治時代から開発を続けているオリジナルの書体。優美でしなやかな線画を持ち、美しく読みやすい書体として多くの書籍や辞典に使われている。2005年には「平成の大改刻」に取り組み、デジタルフォントをはじめ、数々の書体の開発などを実施。その成果である最新の書体は、2009年からDTP環境のほか、電子書籍ビューアーやワープロソフト等にライセンス提供している。
今後、同社は秀英体の利用範囲をさらに広げていくため、保有する活字書体を復刻するとともに、Webフォントを活用したサービス、電子書籍やデジタルサイネージ(電子看板)への展開などを進め、多様な分野へのライセンス提供を進めていくとのこと。