国立情報学研究所(NII)は11月14日、都内で開催した人工知能プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」の成果報告会を開催し、2016年度の研究成果として、ベネッセが実施したマークシート方式の大学入試センター試験模試の「2016年度進研模試 総合学力マーク模試・6月」において、5教科8科目の合計で525点(全国平均454.8点)を獲得したと発表した(偏差値は57.1)。
この成績は、私立大学の512大学1343学部、国公立大学の23大学30学部において合格可能性80%以上の成績に相当するとのことで、その中には、「MARCH」や「関関同立」と総称される私立大学群の学部・学科も複数含まれるという。
また、科目別では、世界史Bが偏差値66.3と記録したほか、物理が62点(偏差値59.0)と2015年度の成績(42点、偏差値46.5)から向上し、受験した5教科8科目のうち数学(数学IA・数学IIB)、英語(筆記)、物理、日本史B、世界史Bの4教科6科目で、同じ模試を受験した約12万人の人間の平均を上回る偏差値50以上の成績を達成したという。
また、代々木ゼミナールが実施した東京大学第2次学力試験に向けた論述式模試の「2016年度 第1回東大入試プレ」の地理歴史(世界史)と数学(文系)・数学(理系)も受験しており、数学(理系)で偏差値76.2という成績を達成。同科目では、日本語で書かれた問題文を計算が可能な形式へと変換し、数式処理プログラムを用いて問題を解くまでのプロセスに一切人手を介さず、完全に自動的な求解を初めて実現し、6問中4問に完答したという。