SonicWALL Japanは11月11日、デル・ソフトウェアグループから独立し、今後、セキュリティ専門会社として歩んでいくことを発表するとともに、日本での事業戦略を説明した。
デル・ソフトウェアグループは、フランシスコ・パートナーズ(FranciscoPartners)およびヘッジファンドのエリオット・マネージメント(Elliott Management)が買収している。
なお、日本法人はデル・ソフトウェアがクエスト・ソフトウェアに社名が変わっており、現状、SonicWALL Japanの組織自体はこの中にあるが、今後、別法人として独立する予定だという。
新たなスタートを切ったSonicWALLについて、SonicWALL ワールドワイド・セールス・ヴァイス・プレジデント スティーブ・パタキー(Steve Pataky)氏は、「SonicWALLは、Dellから離れ、独立した会社として営業を開始している。今後は100%セキュリティ、100% SonicWallブランドでやっていく。 ただ、Dellは今後も重要な戦略的なパートナーだ。今回独立したことによって、さらにテクノロジーのイノベーションを加速できる 」と述べた。
また、Dellグループから抜けることによる売上に対するインパクトはないのかという記者の質問に対しては、「われわれにとってDellは最大のカスタマーであり、今後もDellのパートナーはSonicWALLの製品を販売し続けてくれる。そのため、Dellもわれわれのともに伸びているける」と影響がないことを説明した。
今後の販売戦略について、アジア地域を統括するグローバル・ストラテジック パートナー&APAC セールス スコット・マクレディ(Scott McCrady)氏は、先日発表した『SonicWALL SecureFirstパートナープログラム』が重要だとし、「わかりやすいプログラムにしてパートナーに理解してもらい、いかにGoToマーケットにいくかが重要だ。 日本市場は、世界でトップ5に入いる重要な市場で成長を続けている大きなマーケットだ。 SonicWALL SecureFirstパートナープログラムをベースにパートナーを拡大していく」と語った。
日本市場について、Sonic WALL Japan SonicWall事業本部 代表 藤岡健氏は「この3年で出荷金額は30%、出荷台数は96%伸びている」と国内のSonicWALL のビジネスが順調であることをアピール。今後は、コア市場であるSMBの更なるシェア拡大と、新たなパートナープログラムを活用したパートナービジネスの強化を重点的に取り組むとした。
SMB市場のシェア拡大については、旧OSであるGen 5を新しいGen 6への置き換えを促進するほか、クラウドベースのサンドボックス機能である「CAPUTURE」サービスの導入を促進。また、SSL-VPN製品の他社から乗り換えによるシェア拡大を図っていくという。なお、「CAPUTURE」は11月中旬に日本でサービス展開を開始する予定だ。
一方のパートナーの拡大については、「SonicWALL SecureFirstパートナープログラム」を日本向けにカスタマイズしたものを来年の2月にスタート。こちらのプログラムでは、パートナー向けのポータルをより使いやすくするほか、販売金額に応じたリベートやアワードなどが盛り込まれるという。また、社内のパートナー向けの人員も増員し、主要パートナー向けのホットラインの開設などを行っていくとした。