宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業(MHI)は11月2日15時20分、種子島宇宙センターにて静止気象衛星「ひまわり9号」を搭載したH-IIAロケット31号機の打ち上げを実施した。同ロケットは計画どおり飛行し、打ち上げ後約27分51秒に「ひまわり9号」を正常に分離したことが確認された。

宇宙へと飛び立つH-IIAロケット31号機 (MHI/JAXAによるライブ中継より)

「ひまわり9号」は、2014年に打ち上げられた「ひまわり8号」の同型機で、「ひまわり8号」に何らかの問題が生じた場合に備えたバックアップを務める。また2022年度からは立場が入れ替わり、9号がメインの観測を、8号がバックアップを務める。運用期間は8年以上となる見込み。

「ひまわり8号」と「9号」の想像図 (C) 気象庁

また今回の打ち上げでは、新しい試みとして、ロケットの側面に人気漫画『宇宙兄弟』のイラストが掲載されている。これは日本宇宙少年団主催の企画で、「夢」をテーマにした画像を広く募集し、その画像を使って『宇宙兄弟』の巨大なモザイク・アートを作成。それがロケットにラッピングされた形となる。

なお、同ロケットは当初11月1日に打ち上げられる予定だったが、悪天候のため延期されていた。