早稲田大学(早大)と三菱重工業(MHI)は11月1日、ImPACTタフ・ロボティクスチャレンジの一環として、脚型ロボットのプラットフォームとなる「WAREC-1(WAseda REscuer-No.1)」を開発したと発表した。
同成果は同大理工学術院創造理工学部総合機械工学科の高西淳夫 教授、同大高等研究所の橋本健二 助教とMHIの共同研究によるもの。
ImPACTタフ・ロボティクスチャレンジは災害などの厳しい環境で、現場の状況がわからない中でも活動できるロボットの開発を目指す、内閣府の取り組み。
WAREC-1は4本脚のロボットで、各脚に7自由度、全28自由度を持つ。垂直はしごの昇降、4脚歩行および2脚歩行、胴体部を接地させる腹ばい移動が可能で、2脚で立った場合の全高は1690mm、重量は約150kg。脚型ロボットでは駆動機構にハウジング付きモーター使用するケースが多いが、同研究グループは新たにフレームレスモーターを採用。同モーターは減速機のフレームを共通化できるため小型化・軽量化が可能であることや、中空構造や各種センサーの内蔵など設計の自由度が高いことが特長であり、今回の研究開発では、3つの出力(735W、580W、370W)で、中空構造により配線を内部に収納できるアクチュエーターユニットを開発した。
現段階では外部から電源を供給する必要があるが、今後はバッテリーを搭載する予定。また、ImPACTタフ・ロボティクスチャレンジ内で開発されている遠隔操作システムや、画像処理、音響処理などの技術との統合も進められるという。