半導体洗浄装置メーカーの米Akrion Systemsは10月18日(米国時間)、450mmウェハに対応したバッチ式ウェットエッチング装置を開発し、ニューヨーク州立大学ポリテクニック・インスティチュート(SUNY Poly)およびGlobal 450mm Consortium(G450C)と協業して、450mmウェハ上のシリコン窒化膜の選択エッチング・プロセスを開発したと発表した。
新たに設計されたリン酸タンクを装備し、循環利用によって効率よくシリコン窒化膜をエッチングできる。同装置は、現在、米国ペンシルバニア州アレンタウンにあるAkrionの研究開発アプリケーション・ラボに設置されている。
G450CのCMP/熱酸化/洗浄工程開発担当ディレクターであるDaniel Franca氏は、「Akrionは、我々の要求に応じて、450mm用シリコン窒化膜の選択エッチプロセスを見事に実現してくれた。同プロセスは、G450Cが独自に定めた装置性能基準のプロセス目標を達成した。これによりG450Cは先端モジュール開発のためのFEOLテスト構造を提供できるようになる」と述べている。また、Akrionの技術開発担当副社長であるIsmail Kashkoush氏は、「将来の450mmウェハ製造に向けた装置開発は困難な業務だったが、期待を超える成果を上げられた」と述べている。同氏によると、酸化膜エッチング、RCA洗浄、洗浄後のウェハ乾燥についてもG450Cと協業しているという。
なお、G450Cは、米国ニューヨーク州州都アルバニーにあるSUNY Polyキャンパス内に設置されている、同大学、ニューヨーク州政府、Intel、TSMC、Samsung Electronics、GLOBALFOUNDRIES、IBMによる産官学コンソーシアムで、450mmウェハおよび450mm装置評価・プロセス開発を行っている。