富士通エレクトロニクスは10月25日、Linaroの96Boards仕様に準拠した名刺サイズ(54mm x 85mm)の小型CPUボード「F-Cue」を開発し、11月14日から受注を開始すると発表した。
同製品はLinaroが公開する各種ソフトウェア、96Boards向けの拡張ボードなど、96Boardsコミュニティの資産を利用することが可能。さらに別売の拡張ボードを接続することで、PCI Express、Ethernetのインターフェースを追加することができる。また、プロセッサはソシオネクストの「MB86S71」を搭載し、大小二種類のARMコア(Cortex-A15、Cortex-A7)によるbig.LITTLEアーキテクチャを採用することで、高い処理性能と低消費電力動作の両立を実現している。さらに、待機応答機能、DDRリテンションモードを活用することで、待機時の消費電力を大幅に削減できるほか、GPU(Mali-T624)による高度なグラフィック処理も可能となっている。
このほか、F-Cue向けに提供するLinux BSP(Linux Kernel、U-boot、Device Driver)を利用することで、短期間でのアプリケーションを開発を実現。OpenGL、OpenCLなどのミドルウェアライブラリも用意されている。
価格(税別)は「F-Cue」が3万円で、拡張ボードが5000円となっている。