横河ソリューションサービスは、エッジコンピューティングによる「設備異常予兆監視ソリューション」の提供を10月19日より国内で開始すると発表した。

「設備異常予兆監視ソリューション」構成イメージ

同ソリューションは、Linux対応の高速CPUを備えた、横河電機のRTOS(リアルタイムOS)コントローラ「e-RT3 plus」をエッジコンピュータとして、機械学習の機能をもつ設備異常診断専用のアプリケーションソフトウエアを実装するもの。

このソリューションは、AI(人工知能)に用いられる技術の1つである機械学習の機能を備えており、一定期間に収集したデータを自動的に解析し、通常と異なる状態になったことを検知する。また、現場で蓄積してきたノウハウを活用したい場合には、正常/異常を判定するパターン認識手法として広く活用されているMT法による異常検知を選択することも可能。

自律的に動作するエッジコンピュータとして「e-RT3 plus」を設備に組み込み、データ収集から、解析、異常検知までを現場でリアルタイムに行える。設備ごとに適したロジックで、データ解析、異常検知を行うことが可能。必要に応じて、アラーム、平均値、定期的な測定値などのデータを汎用のEthernet通信で上位システムへ送信することもできる。

同ソリューションは、デジタル信号、アナログ信号の双方の入力に対応しており、多種のセンサからデータを収集できるので、さまざまな設備に組み込み、早期に運用を開始することが可能だという。

主な用途として、電気・電子、半導体、自動車などの工場や、プラントのユーティリティ設備における、ポンプ、コンプレッサー、ロボット、変圧器、成形機などの設備の異常検知の利用を想定している。

横河電機のRTOSコントローラ「e-RT3 plus」