サイレックス・テクノロジー(サイレックス)は10月13日、高速無線通信規格IEEE 802.11ac対応のワイヤレスブリッジ「BR-310AC」の販売を11月11日に開始すると発表した。価格(税別)は1万9800円。
IoT市場の成長に伴い、機器のモビリティ性を高めることで柔軟性・生産性を改善する取り組みが進められる一方で、高精細なスキャナ画像や医療系検査画像、工場や倉庫などで使われるカメラ映像など、大容量のデータを短時間で伝送するためには従来の無線の通信速度を飛躍的に高める必要があった。こうした課題に対し、最大で1.3Gbps(理論値)のデータ伝送を実現できる高速通信規格802.11acが登場し、普及が進みつつある。調査機関であるABI researchによれば、2016年に出荷されるアクセスポイントの65%が802.11acに対応したものになるとされ、無線通信インフラ環境の802.11ac化が急速に進むとが予想されるが、無線LAN非対応の業務用機器はこの恩恵を受けることができない。
「BR-310AC」は、高速通信規格802.11acに対応し、最大で1.3Gbps(理論値)のデータ伝送を実現。無線LAN非対応の業務用機器でも、同製品を使うことで高速無線LAN通信に対応することが可能となる。また、業務用途に必須となる高度なセキュリティに配慮し、IEEE 802.1X認証機能をサポートし、オフィスはもちろん、医療・産業分野といった秘匿性の高い情報を扱う環境で求められるエンタープライズレベルのセキュリティ機能を有している。
サイレックスは同製品をプリンタなどの無線LAN非対応のドキュメント機器の無線ネットワーク化を安価に実現しようとするオフィスユーザに向けて販売するほか、医療機器や産業機器を開発するメーカ向けへのOEMビジネスを積極的に展開していく方針だ。