ルネサス エレクトロニクス(ルネサス)は10月13日、ネットワーク化の進む産業機器のシステム制御や流通・物流などに利用されるポータブル端末向けに、32ビットマイコン「RXファミリ」の次世代メインストリームとなる「RX65N/RX651グループ」を開発し、同日よりサンプル出荷を開始すると発表した。

同製品は、40nmプロセスの採用により業界同等クラス製品比で、5倍の電力効率および1.3倍のCPU性能を実現。このCPU性能により、計測データ演算やシーケンス制御などの従来制御に加え、新たに通信制御を取り込むとともに、Ethernet、USBをはじめとする有線通信機能、フラッシュメモリとの接続が可能なQuad SPIやAES、TRNGのハードウェア暗号モジュールも搭載することでネットワーク経由の安全な内蔵メモリ書き換えによる機器制御を容易に更新することが可能となる。また、RXマイコン間のソフトウェア移行を容易にするFirmware Integration Technology(FIT)などのデバイスソリューションを提供することでユーザーの開発期間を約20%低減するとしている。

ルネサスは新製品について「機器の基本性能向上に加え、無線LANやEthernetなどのネットワーク経由で安全に内蔵メモリを書き換えることができるため、機器の設定や制御プログラムのタイムリーな変更、設置環境やエンドユーザの需要変化に応じた機器制御ができるエンドポイント機器の開発が容易になります」とコメントしている。