KDDIとKDDI総合研究所は12日、シダックス、ポニーキャニオンとともにカラオケ店でのVR(バーチャルリアリティ/仮想現実)事業の展開を目指した実証実験を開始することを発表した。

実証実験の概要

実証実験は10月19日から11月18日まで、レストランカラオケ・シダックス新宿歌舞伎町クラブ店舗内において、VR対応の専用ルームを設置。希望ユーザーはVR機器を装着することで、ライブやコンサート、握手会などの交流会イベントなどアーティストたちの映像を使って、会場に参加しているような臨場感を体験できる。

VR機器には、「HTC Vive」のルームスケールVRシステムが使われる。ユーザーの位置を検出し、部屋全体をVRコンテンツと化してしまうこの技術の一端は、HTCの公式サイトで垣間見ることも可能で、映像を見るだけでも臨場感が期待できる。

実験に使われるVRコンテンツは、KDDI総合研究所が開発した"自由視点VR"技術で制作されており、ポニーキャニオンがVRコンテンツを監修。今後は同研究所の"高画質VRリアルタイム映像配信"技術を使ったVR映像のリアルタイム配信も予定しているという。

同社は、2015年のライブコンサート市場規模や近年の入場者数の増加など、リアルな音楽体験に対する音楽ニーズの高まりやライブ会場の不足などをサービスの背景として挙げており、今回の実証実験に賛同したシダックスやポニーキャニオンはもちろん、カラオケ運営会社やコンテンツフォルダーやプロダクションとともに新しい音楽体験をサポートしたい、としている。