日本IBMは10月12日、国内スタートアップの事業育成を支援するインキュベーション・プログラム「IBM BlueHub」の活動領域を広げ、自動車業界とヘルスケア業界の大手企業とスタートアップ間の連携による斬新なビジネスアイデアの実現とサービス拡大を促進する新しい取り組みを10月より開始すると発表した。

同取り組みでは、自動車とヘルスケア業界の大手企業、スタートアップ、一部の自治体が参画するコンソーシアムを形成して推進し、大手企業は同コンソーシアムを通じて、クラウド技術などの先進技術を活用してシステムのアジャイル開発を体現するスタートアップと連携し、従来は自社単独で約1年かかっていた新規事業の事業化を数カ月まで短縮することを目指す。

IBMは、これら大手企業とスタートアップがオープンデータを活用したサービス開発に不可欠なクラウド開発環境やIBM Bluemix上で提供するIBM WatsonのAPIなどのテクノロジーを提供するほか、企業とスタートアップの連携によるビジネスアイデアの検討を支援する。

新しい取り組みの概要は以下の通り。

  1. 自動車業界向けプログラム「Open Innovation Initiative for Automotive」
    テーマ:自動運転社会に向けたビッグデータ解析とコグニティブ・コンピューティングの活用により生み出される新サービス
    参加企業(五十音順):アルパイン、アルプス電気、ゼンリン、ゼンリンデータコム、ソフトバンク、東京海上日動火災保険
    参加スタートアップ(五十音順):Arblet、WINフロンティア、エスディーテック、キューユー、スイッチスマイル、ZERO TO ONE、ハタプロ、Planetway Corporation 協力企業:アプトポッド

  2. ヘルスケア業界向けプログラム「Open Innovation Initiative for Healthcare」
    テーマ:医療・介護・健康増進分野におけるビッグデータ解析とコグニティブ・コンピューティングの活用により生み出される新サービス
    参加企業(五十音順):ソフトバンク、大東建託、武田薬品工業
    参加スタートアップ(五十音順):Arblet、イサナドットネット、エルピクセル、QoLI、クオリア、Z-Works、ジーンクエスト、テクニコル、トラヴォス、プラス・ハンディキャップ、Planetway Corporation、PREVENT、メドケア、ユカイ工学
    協力企業/団体(五十音順):埼玉県さいたま市、埼玉県秩父郡横瀬町、スイッチスマイル、ヘルスデータ・プラットフォーム

今後は、年内に事業検討ワークショップを行い、12月に事業発表会を行う予定となっている。