2016年10月12日にMicrosoftが配布した月例更新プログラムは、予定どおり新たなサービスモデルに移行した(参考記事)。同社はWindows 7 SP(Service Pack)1、Windows 8.1、Windows Server 2008 R2、Windows Server 2012、Windows Server 2012 R2を対象にした更新プログラムを簡素化させると発表している。
Microsoftが10月7日(現地時間)に公開した公式ブログによれば、OSを対象にした更新プログラムを「セキュリティのみの品質更新プログラム」「セキュリティの月例の品質ロールアップ」「月例の品質ロールアッププレビュー」の3種類に分類した。
「セキュリティのみの品質更新プログラム」は、深刻度が高いセキュリティ修正プログラムに限られ、WSUS(Windows Server Update Services)やWindows Updateカタログ向けに配布。Windows Updateは対象外となる。
「セキュリティマンスリー品質ロールアップ」は当月の新規セキュリティ修正プログラムと前月までの月例ロールアップを1つにまとめた更新プログラム。WSUSやWindows Updateカタログ、Windows Updateを対象に配布する。なお、WSUSではネットワークトラフィックを軽減するために、特定の月例ロールアップのみをクライアントPCにダウンロードさせる機能を用意した。これらは「Patch Tuesday(B week)」と呼ばれるように毎月第2火曜日(日本は水曜日)に公開される。
「B week」「C week」の配布関係図。例えば2016年10月の場合、一般的なWindows Updateには、10月の「B week」と9月までの「C week」が配布される(公式ブログより抜粋) |
そして「マンスリー品質ロールアッププレビュー」は、翌月の月例ロールアップに含んだ非セキュリティ修正プログラムのプレビューと、直前までの月例ロールアップ(に含まれる修正プログラム)や追加月例のロールアップを各チャンネルで配布する。こちらは毎月第3火曜日(日本は水曜日)に公開される関係から「C week」と呼ばれるそうだ。また、Internet Explorer用更新プログラムや.NET Framework用月例ロールアップは「セキュリティマンスリー品質ロールアップ」の配布タイミングに合わせて配布する。
Microsoftは更新プログラム適用による問題発生時は、影響を受けたPCのロールバックや、問題を解決する他の更新プログラムのインストール、影響を受けたアプリケーションについてISVとの協業を推奨。さらに今回にサービスモデルについては、「更新プログラム適用がシンプルになると同時に作業時間の現象や、柔軟な更新プログラムの管理が可能になる」と述べている。
阿久津良和(Cactus)