インターブランドは10月5日、グローバルのブランド価値を評価するランキング「Best Global Brands 2016」を発表した。同ランキングは、グローバルな事業展開を行うブランドを対象に、そのブランドが持つ価値を金額に換算してラ ンキング化するもの。2000年から今年で17回目の発表となる。
今回、AppleとGoogleが4年連続で第1位、第2位を獲得した。ブランド価値は、Appleが昨年比5%増の1781億ドル、Googleが昨年比11%増の1332億ドルとなった。第3位のCoca-Cola、第4位のMicrosoftに続いて、Toyotaが第5位にランクインし、アジアブランド初のTOP5入りとなった。
今年のランキングでは、Hewlett Packard Enterprise、Dior、Teslaが初のランクインを果たしたという。セグメント別では、テクノロジーと自動車関連部門で合計29ブランドを占め、リテール部門はブランド価値前年比19%増で最も成長の著しいセグメントとなった。TOP100ブランドのブランド価値の合計は、前年比4.8%増の1兆7963億ドルとなっている。
アジアのブランドでは、Toyotaが過去最高位の第5位にランクインしたのを筆頭に、日本から6ブランド(Toyota、Honda、Canon、Nissan、Sony、Panasonic)、韓国から3ブランド(Samsung、Hyundai、Kia)、中国から2ブランド(Huawei、Lenovo)がランクインしている。
同社は、Toyotaについて「長期的な視点からの事業戦略とデジタルを活用したブランド訴求が,市場・顧客からの"信頼確実度"上昇に貢献しており、カンパニー制導入などにより施策意思決定の柔軟化・迅速化が実現されつつあると分析される。"存在影響度"が高い点も特徴的であり、トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャの確立・訴求、86やFJクルーザーなどドライブの楽しみを提供する製品開発、クルマ文化を発信する消費者とのデジタルコミュニケーション、AIの研究開発を行う新会社の設立、新興国の小型車需要へ応えるダイハツの完全子会社化などで、市場で際立ったブランドと認識されている」と分析している。