新しくIoT/CPSの展示会となった「CEATEC JAPAN 2016」では、主催者特別展示「IoTタウン」が行われた。「新生」CEATECの掲げるキーワードとして「異業種」、「ベンチャー」、「海外」があるが、その中の一つ「異業種」を示すものとして、「IoTタウン」には従来CEATECに出展しないような企業・団体が参加し、未来の街を描いていた。

異業種による未来の街をテーマとした主催者特別展示

CEATEC JAPAN 2016主催者特別展示の一つが、異業種業界による合同ブース「IoTタウン」

新生CEATECを印象付けるためか、前日のレセプションパーティには内閣総理大臣の阿部氏、総務大臣の高市氏、経産大臣の世耕氏と3名も閣僚が出席。事務局に調べていただいたところ、過去のCEATECでは総務大臣が一回出席しただけという

NII/北海道大学/大阪大学/九州大学:ソーシャルCPSを紹介

国立情報研究所と3大学は共同で「社会システム・サービス最適化のためのサイバーフィジカルIT統合基盤の研究」を行っており、その内容を紹介していた。

北海道大学は、北海道ならではの社会課題「除雪」にソーシャルCPSを使った取り組みを紹介。北海道では、除雪費用に年間180億が投じられているそうだ。従来はよく言えば均一的な除雪作業を行っていたが、積雪による交通の阻害状況等についてソーシャルCPSを使って判断し、除雪対応の責任者にアドバイスできるシステムを目指しているという。今年は市の予算が付く予定となっており、スマホアプリを通じて市民からのデータも利用するという。

北海道大学では画一的なサービスではなく、効果が明瞭でクレームが少なくなるような効果的な除排雪を行う取り組みを紹介していた

ソーシャルCPS研究の取りまとめはNIIでバックエンドの環境構築を担当しているという

MUFGグループ:フィンテック中心の展示

MUFGグループは主にフィンテックの取り組みとして、スタートアップのアイディアを実現するFINTECH ACCELERATORの紹介や、店舗でのロボット接客やボットによる商品説明事例を紹介していた。

AlpacaDBと協業した外貨AI自動投資では、期間中実際に円ドルの取引を実施しており、前日に8万円ほどのプラスとなっており、初日の16時ごろ見たところ、さらに20万近い利益を計上していた。

説明員に聞いてみたところ買いに強いAIが動いており、円安基調になったので利益が確保でき、一方突発イベントによる相場の急変がまだないのが幸いしているという。このまま4日間をプラスで乗り切るのか、ちょっと楽しみだ。

MUFGグループはスタートアップ企業と連携した取り組み「FINTECH ACCELEERATOR」を実施

20~30代女性に向けITでお金について楽しく学んでもらう「おカネNavi」。若い女性向けということでイケメンが一回5問の金融クイズを出す

Alpaca AIを使い、リアルタイムトレードを実施。パネルにはCEATEC初日からと書いてあるが、実際にはプレスプレビュー日(会期0日目)から動作し、かなりいい成績を上げている