STマイクロエレクトロニクス(ST)は10月5日、高性能32bitマイクロコントローラ(マイコン)STM32F4シリーズの新製品「STM32F412」「STM32F410」を発表した。
STM32F412は、外部メモリへの高性能インタフェースであるデュアルモード・クワッドSPI(クロック周波数100MHz)と、スタティック・メモリ用の外部バスであるフレキシブル・メモリ・コントローラ(FMC)を搭載しており、内蔵Flashメモリ(1MB)と内蔵RAM(256KB)を効率的に拡張できるほか、LCDパラレル・インタフェースにより、最高でQVGA(16bit色深度)またはWQVGA(8bit色深度)ディスプレイの制御が可能。さらに、真乱数発成器(TRNG)を内蔵しているため、暗号化などのセキュリティ・アルゴリズムの処理能力が向上している。
STM32F410は最高125℃で動作し、ダイレクト・メモリ・アクセス(DMA)のBatch Acquisition Mode(BAM)に対応しているため、低消費電力が求められるアプリケーションにおいて、CPUを動作させなくても データを取り込むことができる。また、デジタル・フィルタを備えた低消費電力マイクロフォン・インタフェース(4チャネル)により、消費電力とCPU負荷を抑えた効率的な音声認識アルゴリズム処理が実行可能だ。
両製品とも現在入手可能で、参考価格はUQFN48パッケージで提供されるSTM32F412が約3.60ドル。STM32F410は125℃対応の48ピンLQFPパッケージが2.04ドル、64ピンBGAパッケージが2.12ドルで、85℃対応のWLCSPパッケージの参考価格が約1.71ドルとなっている。