弁護士ドットコムが10月4日、会員登録弁護士を対象に実施した「弁護士業務と人工知能」に関するアンケートの結果を公表した。これによると、同アンケートに回答した弁護士の82.3%が弁護士業務の負担軽減のために人工知能(AI)を利用する時代が来ると回答したという。
同調査は同社が2016年7月から8月にかけて同サイトに会員登録している弁護士を対象に実施したもので、有効回答数は256人。
「AIを利用する時代が来る」と回答した対象者に利用可能な業務を複数回答で尋ねたところ「判例や書類の検索」が73.7%で最も多く、以下「賠償額・損害額など金額の決定」(57.2%)、「経理の自動化」(56.4%)、「海外資料の翻訳」(52.3%)と続く。検索・計算・翻訳といった周辺業務を人工知能が代替することに期待している傾向にあるという。
一方、AIが発達した場合も人間が対応しなければならないと考える業務(複数回答)は「依頼者の話を聞く」が89.5%と最多であり、以下「依頼者への指摘・アドバイス」(76.7%)、「裁判」(70.5%)、「依頼者の話を整理する」(59.3%)と続き、人間対人間のコミュニケーションが必要な分野を挙げているという。