LINEは9月29日、技術者向けカンファレンス「LINE DEVELOPER DAY 2016」をヒカリエホールにて開催し、コミュニケーションアプリ「LINE」のchatbotに関する新展開を発表した。
カンファレンスでの発表に合わせ、これまで以上にbotの機能性・開発可能性を高め、かつ開発者へのサポート性を高めた新たなMessaging API「メッセージタイプの追加」「グループ(複数人)トークへの対応」「豊富なサンプルコードや公式SDKの公開」を公開。
メッセージタイプの追加を行うMessaging APIでは、シンプルにyes or noなど2つのアクションを提示する「Confirm Type」、画像やテキストなど複数のアクションボタンを組み合わせた「Button Type」、「Button Type」と同様の情報を横方向にスクロールする形式で複数コンテンツを配置できる「Carousel Type」の3種類のメッセージタイプを新たに追加。これにより、chatbotから送信するメッセージから、これまで以上に自社サービス・コンテンツへのスムーズな動線設計が実現可能になる。なお、メッセージタイプは、今後も順次新たな形式の追加を予定している。
Messaging APIを使用して作成されたchatbotは、LINEの複数人のトーク・グループトークにも対応しており、複数人の会話の中で適切な情報やコンテンツを提供することも可能になる。
また、Messaging APIは2016年4月に公開したAPIと比べて、よりクリーンでシンプルなAPIに生まれ変わった。併せて、APIドキュメントもリニューアルし、読みやすさの改善とサンプルコードを拡充。公式SDKも5言語(Java/golang/Ruby/PHP/Perl5)リリースし、開発者がchatbotを作りやすい環境づくりにも取り組む。
さらに、Messaging APIを利用する際の料金体系も変更。Messaging APIを利用したメッセージ配信は、LINE ビジネスコネクト導入企業およびパートナーに限定して提供しているが、Messaging APIの公開により、LINE公式アカウントおよびLINE@アカウントにも対応。LINE公式アカウントでは、メッセージの通数に応じた従量課金で、LINE@アカウントでは、プランごとに設定されたオプション契約によって、誰でもAPIを利用したメッセージを導入することが可能になる。
なお、Messaging APIの公開に伴い、アカウントからユーザーに送るメッセージとして、能動的にchatbotから配信する“プッシュメッセージ”と、ユーザーが送ったメッセージや情報に対して即時に返信する“リプライメッセージ”の2種類に区分して利用可能になった。“リプライメッセージ”についてはアカウント種別やプラン・メッセージの通数問わず、全て無料で利用可能となる。