オムロン オートモーティブエレクトロニクスは9月29日、測定が難しい車載環境下においても高精度に脈拍を測定できる非接触脈拍センサーのプロトタイプを開発したと発表した。

近年、ドライバーの疲労による居眠りや疾病発症に起因する自動車事故が増える中、事故を未然に防止するために、運転中のドライバーの健康状態をモニタリングし、異常を早期に検出しようとする取り組みが進んでいる。

同社が今回開発した技術では、ドライバーの体表面に電波を送信し、体表面に当たって戻ってきた電波を受信することで、血管が脈を打つときに体表面上で発生する約100um以下の変位を検出し、これを独自のアルゴリズムにより脈拍信号として抽出することで、脈拍値として出力する。非接触で測定できるため、体にセンサーを装着する必要が無く、ドライバーに煩わしさや運転操作への影響を感じさせることなく、リアルタイムに健康状態を把握することが可能だ。

今回発表した非接触脈拍センサーの仕組み

なお、今回の非接触脈拍センサーは10月4日から幕張メッセで開催されるCEATEC JAPAN 2016に展示される予定となっている。