セイコーエプソン(エプソン)は9月28日、ARM Cortex-M0+プロセッサーを搭載した低消費電力32ビットフラッシュメモリー内蔵マイコンの「S1C31」シリーズの新製品として、メモリー液晶コントローラーを搭載した「S1C31D01」を開発したと発表した。

メモリー液晶は、他形式の液晶パネルと比べ低消費電力性能に優れているため、充電を必要としないスマートウオッチなどバッテリー駆動のウエアラブル機器への採用が進んでいる。一方、制御するためのコントローラーに加え、複数電圧の電源を必要とするものや、パラレルの画像インターフェースを持つものもあり、採用するためには外付けの部品を準備したり、ソフトウエア開発の負荷が増加したりすることが課題となっていた。

今回発表した「S1C31D01」には、新たに開発した任意に2つの電圧を出力できるメモリー液晶専用の電源回路と6ビットのパラレルインターフェース回路を搭載。これにより、外付け部品やインターフェース系のソフトウエア開発が不要となることから、お客様の製品の小型化や工数の削減に貢献するとしている。

また、フラッシュメモリー、リアルタイムクロック(RTC)、USBコントローラー、A/D変換器などの周辺回路も搭載し、RTCモードでの消費電流は0.9µAとなっている。

同製品はサンプル出荷を開始しており、パッケージタイプがWCSPのサンプル価格(税別)は800円。2017年4月に量産出荷を開始し、月産20万個を予定している。