アドビ システムズは14日、同社の最新の製品情報や使い方、Tipsなどを伝える公式ブログ「Adobe Creative Station Blog」において、同日に公開されたiOS向けアプリ「Photoshop Lightroom for mobile 2.5.0」に関して、同社のDigital Negative(以下、DNG)ファイル形式を使ったRAW撮影・編集が行える機能など、新たに追加された機能についての詳細を発表した。

「Photoshop Lightroom for mobile」(以下、Lightroom)は、iOSデバイス向けの写真編集アプリ。これまでデジタルカメラでのみ実現していたRAWデータの現像作業が、今回リリースされたLightroom 2.5.0では、iPhoneやiPadのモバイルデバイス上で、同社が開発したオープンソースのRAWファイル形式である「DNG」ファイル形式を使ったRAW撮影および編集が可能となった。

DNG形式での撮影が可能

Lightroom 2.5.0にはカメラ機能が搭載され、DNGファイル形式での撮影が可能となっている。DNGファイル形式はJPEGやTIFF形式と比べてより高い品質と汎用性を備えており、JPEG形式の写真のような圧縮による画像の乱れが無く、カメラセンサーから得られるすべてのデータを含んでいる最高品質の画像として撮影できること、JPEGやTIFF形式では行えない、撮影後のWB(ホワイトバランス)設定による自由度の高い絵作りが行えること、幅広いダイナミックレンジが含まれる撮影シーンにおいて、JPEGやTIFF形式では欠落してしまうハイライト情報もDNG形式ならより多くの露光量情報を保持できることなどのメリットがある。

また、DNG形式での撮影はiOS 10を搭載し、かつ1,200万画素以上のカメラが内蔵されたiPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone SE、iPad Pro(9.7インチ)で可能。加えて、9月16日に発売が予定されているiPhone 7、iPhone 7 PlusでもDNG形式での撮影も可能とのことだ。

さらに、iPad Pro(9.7インチ)やiPhone 7、iPhone 7 Plusでは、Lightroom 2.5.0に新たにP3カラースペースがサポートされ、sRGBよりも約25%幅広い色域をカバーし、Lightroomで編集した写真を正しく表現できるということだ。

撮影後のWB設定による自由度の高い絵作りが可能

なお、DNGファイル形式についての詳細は、同社のPhotoshopヘルプ/ Digital Negative(DNG)ページで参照できる。