厚生労働省がこのほどまとめた「2015年医療施設調査」によると、昨年10月1日時点 で全国の病院数は8,480施設で前年比13施設減った。診療科目別では産婦人科や産科を掲げている病院は1,353施設(前年比8施設減)で、25年連続の減少となった。

表 施設の種類別にみた施設数(厚生労働省作成・提供)

同調査によると、病院については、一般病院が7,416施設、精神科病院が1,064施設の計8,480施設。また一般診療所は100,995施設で前年比534施設増。一般診療所のほとんどは無床。これに歯科を加えた全国の医療施設の総数は178,212施設で前年比666施設増えていた。

一般病院で減少が目立つのは産婦人科で1,159施設(前年比17施設減)。ただし産科を掲げている病院は9施設増えて194施設だった。小児科も前年より14施設減って2,642施設で22年連続の減少だった。一般病院で見られる産婦人科や小児科施設の減少は少子化や出生数が減っている影響とみられる。

全国の病院を「一般病床」「精神病床」「療養病床」で分け、過半数を占める「一般病床」でみた都道府県別の「人口10万対1日平均在院患者数」は高知県(839.6人)が最も多く、次いで大分県(805.1人)。一方少ないのは埼玉県(366.1人)や神奈川県(380.9人)など。

また、患者1人当たりの入院期間を示す「平均在院日数」は、全病床でみると前年より0.8日短い29.1日。一般病床は16.5日だが、療養病床や精神病床は長いために全病床では1カ月近くとなっている。国は、医療費削減と診療、治療レベル向上などを目的に「平均在院日数」の短縮を目指している。

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