LLVM is a robust system, particularly well suited for developing new mid-level language-independent analyses and optimizations.

LLVMプロジェクトは9月2日(米国時間)、LLVMコンパイラインフラストラクチャの最新版となる「LLVM 3.9」を公開した。6カ月に及ぶ開発の成果物とされており、ThinLTO、新しいlibstdc++ ABI互換、OpenCL 2.0およびオフロードなしOpenMP 4.5のサポート、clang-include-fixer、新しいclang-tidy チェック、ELFリンカの改善およびLTOのサポート、オプティマイザの改善などが実現されている。

LLVMプロジェクトおよび関連するプロジェクトはC/C++コンパイラやオプティマイザの性能を高めるとともに、開発に必要になるリンカやデバッガなどの周辺ツールの開発を実施。これまでGNUのツール群で行われていた作業の大半がLLVMシリーズのコマンドで代替できるようになりつつある。オペレーティングシステムの開発などにおいてはまだいくつかの点でGNUツールが必要になる部分が残っているが、いずれLLVMへの完全移行が可能になると見られている。

また、ARMなど特に需要の高いx86系以外のアーキテクチャのサポートが進んでいることもLLVMを利用を推進する原動力になっている。これまでGCCおよび関連する開発ツールをデフォルトの開発ツールとして使ってきたプロジェクトはLLVMへの移行や活用の模索を続けており、今後もこの流れは継続することが予想される。