クロエは9月8日、グループ会社であるクリニカル・トライアルと共同で、オーファンドラッグ(稀少疾病用医薬品)の開発を支援することを目的とした希少疾患特化型被験者募集サービス「Orphan Disease Recruitment Quick Package」の提供を開始したと発表した。
現在、新薬開発は、希少疾患などの現存薬では治療困難な「アンメット・メディカルニーズ」を満たす、オーファンドラッグへと移行しつつあるが、希少疾患であるがゆえに治験/臨床試験に協力してもらう被験者の確保が難しいという課題がある。こうした背景から、同社では、被験者募集に苦慮するオーファンドラッグの開発を支援するために、希少疾患に特化した被験者募集サービスの提供を開始することを決定したという。
具体的には、クリニカル・トライアルが運用する70万人の治験ボランティアデータベースに対し、無料で治験参加意思/治療状況調査を事前実施するほか、治験専門コンタクトセンターでの簡易スクリーニングや治験情報サイト生活向上への治験情報掲載なども行っていくとしている。
なお、2016年8月時点のデータベースに登録されている主な希少疾患は以下のとおり。
- IgA腎症
- 潰瘍性大腸炎
- クッシング病
- クローン病
- 原発性抗リン脂質抗体症候群
- 原発性胆汁性肝硬変
- 後縦靱帯骨化症
- 広範脊柱管狭窄症
- 再生不良性貧血
- サルコイドーシス
- シェーグレン症候群
- 自己免疫性肝炎
- シャルコー・マリー・トゥース病
- 重症筋無力症
- 脊髄小脳変性症
- 全身性エリテマトーデス
- 全身性強皮症
- 多発性硬化症/視神経脊髄炎
- 多発性嚢胞腎
- 中毒性表皮壊死症
- 特発性血小板減少性紫斑病
- 特発性大腿骨頭壊死症
- パーキンソン病
- バージャー病
- 肺動脈性肺高血圧症
- 表皮水疱症
- ベーチェット病
- ミトコンドリア病
- もやもや病
- ウィルソン病
- 筋ジストロフィー
- 色素性乾皮症
- 脊髄空洞症