清水建設、アクティブリンク、エスシー・マシーナリの3社は9月6日、重量鉄筋の配筋作業をアシストするロボットアーム型の作業支援ロボット「配筋アシストロボ」を共同開発したと発表した。

同ロボットは、人間の右肩、上腕、肘、下腕、手にそれぞれ相当する「肩旋回部」「第一アーム」「肘旋回部」「第二アーム」「把持部」の5パーツと制御盤から構成されており、腕全体の動きをアシストするサーボモーターを、肩旋回部と肘旋回部、第二アームに組み込むことで、人間の右腕に近い動作性を実現している。

配筋アシストロボの概念図

配筋作業においては、同ロボットをH型鋼などの鉄骨柱に固定した後、把持部に重量鉄筋を掴ませ昇降ボタンを使って持ち上げる。その後、作業員が片手で握った操作グリップの動きに合わせてサーボモーターが稼働する。

アームは操作者の意思に沿って直感的に動くため、重量200kgクラスの重量鉄筋の配筋作業を、操作者1名、鉄筋の介添え役2名の計3名で行うことができる。また、操作は配筋作業経験に関係なく行える。

作業半径は約5m。作業の進行に合わせて設置替えする必要はあるが、各パーツの重量は約40~60kgに抑えられており、シンプルな組み立て方式を採用しているため、作業員3人程度の手作業により20分程度で解体・設置できる。

現在、東京外環自動車道の大和田工事において、稼働テストが実施されているという。

160kgの重量鉄筋を配筋アシストロボに把持して吊り上げる模様

配筋アシストロボを使って重量鉄筋の片側を位置合わせする模様