さくらインターネットとABEJA(アベジャ)は8月26日、2014年7月に締結した業務提携の一環として、「さくらのIoT Platform」と「ABEJA Platform」をAPI経由で接続し、2016年冬を目処に両社の顧客に利用できるようにすると発表した。
さくらインターネットの「さくらのIoT Platform」は、通信環境とデータの保存や処理システムを一体型で提供するIoTのプラットフォーム。「さくらのIoT通信モジュール」とキャリアネットワークをL2接続した閉域網を用意し、ストレージ、データベース、ルールエンジンを含むバックエンド、外部のクラウドやアプリケーションサービスと連携できるAPIまでを垂直統合型で提供する。2016年度中に正式提供する予定。
ABEJAの「ABEJA Platform」は、ディープラーニングを用いてさまざまなデータを収集・解析・可視化するクラウドサービス。小売・流通業界を中心に、国内の100店舗以上が導入しているという。
今回の連携は、インターネットを介さず、「さくらのIoT Platform」と「ABEJA Platform」をセキュアかつダイレクトにAPI連携し、両プラットフォームのサービスを一括して広く提供することを目的としている。これにより、「さくらのIoT Platform」の顧客がAPI経由で「ABEJA Platform」に接続し、「さくらのIoT Platform」に蓄積されたデータがを効活用できるようになるとしている。
ABEJAはIoTセンサーと連携して「ABEJA Platform」を新規で導入する顧客に、「さくらのIoT Platform」の閉域網を経由しセキュアな通信環境を提供可能となる。また、「さくらIoT通信モジュール」の活用により、多様なデバイス(機器)から時系列データを収集し、「ABEJA Platform」上でリアルタイムに解析できるようになる。
解析結果は可視化することに加え、各デバイスにリアルタイムにフィードバックし自動制御をかけるなど、双方向なデータ通信が可能とする、AIによるさまざまな機器のコントロールを新たなサービスとして展開することも視野に入れている。