8月18日(現地時間)、Microsoftはシェル&スクリプト言語であるPowerShellをOSS(オープンソースソフトウェア)化し、Linux版をGitHub上で公開したことを、公式ブログで発表した。Microsoft Enterprise Cloud Group Technical FellowのJeffrey Snover氏は「Microsoftのビジネスフォーカスは閉じていたが、Satya(Nadella Microsoft CEO)のリーダーシップによってOSSにシフトしている」と、PowerShellのOSS化に至る理由を別の公式ブログで説明している。

Microsoft Enterprise Cloud Group Technical FellowのJeffrey Snover氏(画面左・公式動画より抜粋)

PowerShellはcmd.exeに置き換わるコマンドラインツールとして開発が始まり、2006年911月にリリースしている。前身であるMonad(開発コード名)は2003年9月に公開した。今回PowerShellアルファ版として、Ubuntu 14.04/16.04CentOS 7.1、およびMac OS X 10.11の各パッケージを用意している。

Ubuntu 16.04 LTS上で動作するLinux版PowerShell

Microsoftは自社クラウドサービスであるMicrosoft Azure上で動作するVM(仮想マシン)のOSとしてLinuxが動作し、Windows 10 Anniversary UpdateにおけるBash on Ubuntu on Windowsなど、あらゆる角度からOSSへコミットしている。PowerShellのOSS化もOSS戦略の一環だが、Windows管理の自動化などに用いられてきたPowerShellがLinuxやMac OS X上で動作することから、各OSの運用の効率化も期待できる。

阿久津良和(Cactus)