エレコムは8月9日、CPUの性能を強化し処理速度が大きく向上したという、Windows Storage Server 2012 R2を搭載するキューブ型NAS新製品2シリーズ10モデルを発表した。価格は、Windows Storage Server 2012 R2 Standard Edition搭載の「NSB-75S4DSシリーズ」が26万8000円(税別)~、同Workgroup Edition搭載の「NSB-75S4DWシリーズ」が19万円(同)~。

NSB-75S4DSシリーズ/NSB-75S4DWシリーズの外観

新製品はいずれも従来製品と比べてCPU性能を強化したほか、クライアントPCの同時接続可能台数が増加し、多くのクライアントPCからの同時接続があっても処理が低下せずに作業できるという。また、同じ接続台数であれば高速な処理も可能になった。

同時監視カメラのNVR(Network Video Recorder)として使用する場合、従来モデルに比べて接続可能なカメラの台数が増加。付属の「アロバビューレコーダー」の利用により、別途ソフトウェアは不要で、ネットワーク・カメラを準備すればシステムを構築できる。なお、最大登録可能ユーザー数および最大同時ログイン可能クライアント数は、Windows Storage Server 2012 R2 Standard Edition搭載のNSB-75S4DSシリーズでは無制限、同Workgroup Edition搭載のNSB-75S4DWシリーズではいずれも50。

本体サイズは195×264×210mmで、同一容量のSATA HDDを4台搭載。ホットスワップ対応のRAIDシステムを構築可能であり、初期値はRAID5だがRAID5/1/0に対応する。管理は、コンソール接続/リモート・デスクトップ/ブラウザ経由からの選択が可能だ。また、ギガビット・イーサネット対応LANポートや4GBのメモリを搭載し、高速データ転送を実現している。また、NAS上のデータを暗号化する機能を搭載したことに加え、データの冗長性を高めるためバックアップデバイスなどの接続用にUSB3.0ポートを2基搭載する。

Windows Storage Serverでサポートしきれないという管理機能をNASツールとして独自に追加し、起動しなくなった場合などにデータ領域はそのままにシステム領域だけを復旧する「システムリカバリー機能」を搭載し、システム異常時にスムーズな復旧を試みることが可能。さらに、UPS(無停電電源装置)用のUSBポートを備え、万一の停電時にNASのシャットダウン処理を自動的に実行できるという。

そのほか、長期間の連続使用を考慮し、冷却ファンを容易に交換できる構造としたことに加え、前面の防塵フィルタにより埃の内部侵入を防止。保証期間は、法人ニーズに合わせて3年間保証。さらに、オプションで最大5年間のオンサイト保守や、デリバリ保守などに対応している。

下表はWindows Storage Server 2012 R2 Standard Edition搭載 NSB-75S4DSシリーズの主な仕様と価格(税別)。

容量 型番 価格 HDD構成 データ領域容量
4TB NSB-75S4T4DS2 26万8000円 1TB×4 2700GB
8TB NSB-75S8T4DS2 30万円 2TB×4 5700GB
12TB NSB-75S12T4DS2 34万円 3TB×4 8700GB
16TB NSB-75S16T4DS2 38万8000円 4TB×4 11700GB
24TB NSB-75S24T4DS2 50万8000円 6TB×4 17700GB

下表はWindows Storage Server 2012 R2 Workgroup Edition搭載 NSB-75S4DWシリーズの主な仕様と価格(税別)。

容量 型番 価格 HDD構成 データ領域容量
4TB NSB-75S4T4DW2 19万円 1TB×4 2700GB
8TB NSB-75S8T4DW2 21万円 2TB×4 5700GB
12TB NSB-75S12T4DW2 25万円 3TB×4 8700GB
16TB NSB-75S16T4DW2 30万円 4TB×4 11700GB
24TB NSB-75S24T4DW2 40万円 6TB×4 17700GB