ディジタルメディアプロフェッショナル(DMP)は8月9日、同社の第3世代GPUアーキテクチャ「Musashi」をベースにした、コンピューティングおよび3Dグラフィックス用途向け高性能GPU IPコア「M3000シリーズ」の提供を開始したことを発表した。
同M3000シリーズは、高度なビジュアル・コンピューティングで求められる高い演算性能および、仮想現実(VR)や拡張現実(AR)アプリケーションで要求される高性能なグラフィックス性能を有しており、Khronos GroupのグラフィックスAPI規格「OpenGL ES3.2」に準拠しているほか、次世代グラフィックスAPI規格である「Vulkan 1.0」および並列コンピューティング規格「OpenCL 1.2」にも準拠する予定だという。
1/2/4クラスタ構成で提供され、各クラスタには16 Shaderプロセッサを搭載。最上位構成となる4クラスタのM3400ではTFLOPSレベルの演算性能を提供するという。また、顧客の要望に応じて通常とは異なる構成も対応可能だという。
さらに、前世代のGPUコア「SMAPH-S」と同じ製造プロセスルール・IP構成で比較した場合、50%のサイズ削減を果たしつつ2倍の動作周波数を実現。MusashiアーキテクチャによるIPコア内部の最適化(命令セットの追加とレジスタキャッシュマネジメントの改善)を含めると、性能は約6倍の向上になるという。
加えて、ディファードシェーディングに最適化して設計しているため、タイリングモードの競合他社よりも面積性能で優れたディファードシェーディングを実行することが可能だという。
なお、同GPU IPコアを搭載したSoC製品は2017年前半に出荷される予定だという。