Analog Devices(ADI)は8月8日(米国時間)、防衛用/商用レーダーに高分解能レーダー画像を提供し、部品点数を削減することができるD/Aコンバータ(DAC)「AD9164」を発表した。

同製品は、既存製品である「AD9162」と同等の性能仕様に加え、フェーズ・コヒーレントの高速周波数ホッピングを可能にするダイレクト・デジタル・シンセサイザ(DDS)をチップ上に搭載。これにより、最大32の異なる周波数帯間でのホッピングを300ns未満で実行することを可能とした。

さらに、2xのインターポレータ(FIR85)が搭載されており、データ・レートやコンバータ・クロッキングが低い場合でも、システム全体の消費電力を削減し、必要なフィルタリングを構成することが可能。 ミックス動作モードでは、高いダイナミック・レンジを維持しつつ、第2および第3ナイキスト・ゾーンのRF搬送波を最大7.5GHzまで再生成できるようRF D/Aコンバータを構成することを可能とする。

なお、同社では同製品の発表に併せて、新たにリモートで利用できる評価ツールの提供も開始しており、これにより、同製品の性能を、バーチャル・ツール上で試すことが可能になったという。

D/Aコンバータ(DAC)「AD9164」のチップ外観と適用イメージ