シーメンスヘルスケアは8月5日、デュアルソースCT装置「SOMATOM Drive」の販売を開始したと発表した。
一般的なCT装置はX線管、検出器を1対搭載しているが、デュアルソースCT装置はX線管、検出器を2対搭載している。同装置は、低管電圧においても高画質を維持できる最大1.5A (750mA×2)の管電流設定が可能なハイパワー新型X線管「Straton MX Sigma」を搭載しており、低電圧撮影をルーチン検査として実施できるハードウェア設計となっている。管電圧は、70kV~140kVまで10kVごとに設定することが可能。
また、研究分野にも対応した「SOMATOM Force」から継承した検出器「Stellar infinity Detector」と、新型X線管Straton MX Sigmaを2対使用する高速二重らせん撮影により、75msという高い時間分解能と秒間450mmを超える高速撮影を実現。これにより、多くの心臓CT検査で心拍数を低下させるために投与されているβブロッカーを必須としないため、被検者の負担を軽減できるほか、息止めを必須としないため、呼吸のコントロールが困難な乳幼児や重篤な状態の被検者に対しても検査が可能となっている。