セイコーインスツル(SII)の関連会社で、半導体の製造・販売を行うエスアイアイ・セミコンダクタは8月3日、車載用シリアルEEPROM「S-93CxxCD0Hシリーズ(105℃品)」および「S-93AxxBD0Aシリーズ(125℃品)」の2シリーズを発表した。
現在、自動車のエレクトロニクス化の進展に併せて、シリアルEEPROMの活用が進んでいるが、従来のノンリードタイプの小型パッケージでは、アウターリードタイプの製品と比べて、実装強度や自動外観検査の面などで課題があったという。今回発表された2シリーズは、小型パッケージ「HSNT-8(2030)」を採用することで、小型ながらリードを外に出し、実装の容易性ならびに実装強度の向上などを実現。一般的に用いられるノンリードタイプの8ピンDFNとランドパターンを同じにすることができるため、設計容易性も確保しているとする。
また、書き込み速度は最高4msを実現したほか、S-93CxxCD0Hシリーズでは、1.6Vの電圧動作が可能なため、ADASの設計高度化にも対応可能だという。
製品ラインアップとしては、1K/2K/4K/8K/16Kビットをそれぞれ用意。パッケージもHSNT-8(2030)のほか、8ピンSOP、8ピンTSSOP、TMSOP-8なども用意している。サンプル価格は700円(税別)で、販売目標は2017年度で1000万個としている。
なお、同等性能を実現しつつ、家電やウェアラブル、ヘルスケア機器等に対応した民生用シリアルEEPROM「S-93CxxCx0Iシリーズ(85℃品)」も併せて販売を行っていくとしている。