オムロンは7月29日、超精密モーション制御技術を搭載した「プログラマブル多軸モーションコントローラ CK3E」3形式と「産業用PCプラットフォーム IPC プログラマブル多軸モーションコントローラ NY51□-A」2形式を年8月1日に発売すると発表した。

今回発表した多軸モーションコントローラは、オムロンとその米国子会社であるデルタ タウ データ システムズ(DT)が共同で開発し、DTが有する世界最高レベルのモーション制御技術を搭載。世界中の生産ラインや設備で標準採用が進むオープンネットワーク「EtherCAT」を搭載し、幅広いファクトリーオーメーション(FA)機器との高速同期制御など、高度な摺合せ制御を実現する。また、ユーザー独自のモーションアルゴリズムや軌道計算、位置補正などのモーション制御機能をC言語や本コントローラー専用言語によって自由にプログラミングできる開発環境を提供する。

「プログラマブル多軸モーションコントローラ CK3E」は最小制御周期250μsの高速多軸制御機能とEtherCATマスター機能を搭載した、小型汎用モーションコントローラー。システム構築の自由度が高く、各種FA機器とのEtherCATを介した高速同期制御が可能となっている。厚さ28.6mmの小型形状により、制御盤内の小型化・省スペース化や小型設備への組み込みが容易。

一方の「産業用PCプラットフォームIPC プログラマブル多軸モーションコントローラNY51□-A」は最大128軸の高速多軸制御とWindows OSによる情報化対応を両立した産業用PC。情報処理などのさまざまなアプリケーションとユーザー独自のモーション制御(モーションアルゴリズム、キネマティクスなどの軌道計算、位置補正など)の同時実行を実現する。PLCと同じFA基準の耐環境性能を有し、独自のハイパーバイザー機能で突発的なOSの異常発生時にもマシン制御を継続する安定した動作環境を提供する。

オムロンは今回の製品発表にあたり、「ILOR+S(インプット、ロジック、アウトプット、ロボット+セーフティ)による高度な摺合せ制御技術とDTが誇る世界最高レベルのモーション制御技術を融合し、新たな"制御進化"のオートメーションを実現することで、顧客企業各社と共にモノづくり革新に取り組んでまいります」とコメントしている。