NECは7月28日、クラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」の新サービス(スタンダードプラス)を順次提供開始し、今年11月よりOpenShift、OpenStackなどのオープンソースソフトウェア(OSS)を活用して、PaaS基盤サービスの提供を開始すると発表した。

NEC Cloud IaaSでは、仮想サーバ・サービスとして、OpenStackを活用し、軽負荷業務に向くコスト重視の「スタンダード(STD)」、基幹業務に向く「ハイアベイラビリティ(HA)」、オンプレミス用にOpenStackを活用したクラウド基盤構築・運用ソリューション「NEC Cloud System (OSS構築モデル)」を提供している。

今回、NEC Cloud Systemで、STDとHAの中間に位置づくサービスとして、STDのサービスレベルとHAの高性能という特長を併せ持つ新サービス「スタンダードプラス(STD-Plus)」を追加した。

新サービスは、STDと比較して、ゲストOSではMicrosoft Windows Server、Cent OSのほか、Ubuntuに代わって「Red Hat Enterprise Linux」を利用できる。また、HAと同等の高性能なスペックのサーバ機器が利用できるため、STDより高負荷な業務への対応が可能だという。

そのほか、仮想サーバ(STD-Plus)においても、搭載するホストサーバ機器や接続するストレージ機器を専有環境として選択可能となっている。ホスト専有型仮想サーバはNEC Cloud IaaSのセルフサービスポータルを用いて、他の仮想サーバ(STD、HA)と統一したリソース調達・運用が行える。

共有型の価格は、仮想サーバ1台(4NCU×1仮想CPU、メモリ2GB、ディスク容量60GB)当たり月額8840円から(税別、初期費用は不要)。専有型は今年11月から提供予定で、予定価格は標準ホストサーバ(1台分:28コアCPU、384GBメモリ)月額39万8000円より。

スタンダードプラス(STD-Plus)のシステム概要

一方、PaaS基盤サービス(OS)では、コンテナ型アプリケーション開発・実行環境「OpenShift(Red Hat OpenShift Container Platform)」を中心に、アプリケーションの構築から配備までを自動的に行う継続的インテグレーション/継続的デリバリー(CI/CD)環境、周辺システムも含めたソフトウェアを基本セットとして、NEC Cloud IaaSの仮想サーバ(ハイアベイラビリティ(HA))または物理サーバ上に提供する。

CI/CD環境では、アプリケーションの構築管理(ビルド管理)、ソースコード管理、課題管理のためのソフトウェア、コンテナの制御・実行管理ソフトウェアを連携させることにより、アプリケーション開発の一連のプロセス(ビルド・テスト・配備)の自動化が実現できる。

提供予定価格は、PaaS基盤(OS)基本セットが月額35万円から(税別)。

PaaS基盤サービス(OS) のシステム概要