日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は、WPC(Wireless Power Consortium)のv1.2仕様に準拠し、Qi標準規格認定取得済の15Wワイヤレス充電トランスミッタIC「bq501210」を発表した。
同製品は、電子POS機器やハンドヘルド医療機器をはじめとした産業機器向けに開発された製品で、固定周波数動作によりEMI(電磁妨害)を低減しつつ、84%のシステム効率を提供する。
また、複数の急速充電プロトコルをサポートしており、モバイル機器との間で急速充電のネゴシエーションを行うことで、既存の急速充電機器をはじめとした、互換性を持つレシーバに最大10Wの電力を伝送することも可能だ。さらに、HVDCP(High-Voltage Dedicated Charging Port)プロトコルは、入力電圧を調整する機能に対応したAC/DC電源アダプタとの間でネゴシエーションを実行。レール制御出力は、15V~19Vの入力電圧範囲で最大15Wの出力を供給可能なほか、最小5Vの入力電圧から5Wなどの低出力電力動作も可能となっている。
なお、同製品はすでに量産出荷中で、1000個受注時の単価(参考価格)は3.75ドル。EVM(評価モジュール)「bq501210EVM-756」も提供されており、単価(参考価格)は149ドルとなっている。