OpenVZプロジェクトは7月25日(米国時間)、「[Announce] OpenVZ 7.0 released」において、OpenVZの最新版となる「OpenVZ 7.0」の公開を伝えた。「OpenVZ 7.0」は商用版とオープンソース版のソースコードの統合が進められたバージョンであり、今後は基本的にオープンソース版の開発プロセスに従って開発が進められるとされている。商用版はオープンソース版とは使用許諾契約(EULA)が異なるほか、いくつかの商用版パッケージが追加されるという。
OpenVZはLinuxカーネルで利用できる仮想化技術の1つで、Solaris ContainersやFreeBSD Jailと類似した技術に基づいており、コンテナ技術と認識されている。
「OpenVZ 7.0」の主な改善点は次のとおり。
- Red Hat Enterprise Linux 7(3.10+カーネル)に対応
- KVM/QEMUハイパーバイザーに対応
- ゲストツールに対応(ホストから仮想マシンにおけるコマンドの実行、ユーザパスワードの設定、ネットワーク設定の編集、SIDの変更ほか)
- メモリ量保証機能、メモリ量動的変更機能が追加
- KSM(Kernel Same-Page Merging)機能に対応
- 新しいメモリマネージャの導入
- ライブマイグレーション関連機能の改善
- SimFSの利用継続(ただし、サポートは限定的で今後改善していく予定はないと説明がある)
すでに2.6.32や2.6.18でOpenVZを使っている場合、今回リリースされた「OpenVZ 7」へのアップグレードは可能であり、アップグレードガイドを参考にして移行作業を実施してほしいと説明がある。