米ブロケードは7月19日(現地時間)、オールフラッシュ・データセンター向けに設計したミッション・クリティカルなストレージ接続性とビジネス・レジリエンシ(回復力)を提供する第6世代ファイバーチャネル・ダイレクタを発表した。すでにすでに一部の製品は販売を開始している。
新製品群は、2016年3月に提供を開始した最初の第6世代(Gen 6)ファイバーチャネル・スイッチを土台に拡張したBrocade X6ダイレクタ・ファミリ、ファイバーチャネル/FICON/IPストレージ・レプリケーション用Brocade SX6エクステンション・ブレードに加え、Brocade Fabric Vision技術にIO Insight機能とVM Insight機能を備えた。
Brocade X6ダイレクタ・ファミリは、最大384個の32Gbpsのラインレート・ポート、最大32個の128GbpsのUltraScale ICLの接続ポートを備え、16Tbpsの総システム帯域を提供するという。32Gbpsという性能は、従来のソリューションと比べてアプリケーション応答時間を最大71%短縮、またI/Oボトルネックを解消し、フラッシュおよび次世代NVMe(Non-Volatile Memory Express)ベース・ストレージの性能を最大限に引き出すとのことだ。
一方、Brocade SX6エクステンション・ブレードは、プラットフォームあたり最大80Gbpsのアプリケーション・スループットとラインレートの暗号化機能を提供し、最も要求の厳しい環境向けに設計しているという。データセンター間でのファイバーチャネル・ストレージ(32Gbs対応)とIPストレージ(1/10GbE対応)のレプリケーションをサポート。さらに、データセンター間の接続にはトラフィック増加に対応するためとして1/10/40 GbEの IP WAN接続をサポートする。
Fabric Vision技術のIO Insight機能は、プロアクティブにI/O性能や振る舞いを監視するほか、潜在的な問題を分析し、サービス・レベルの維持を支援するという。VM Insight機能は、第6世代ファイバーチャネルSANにおいてVMレベルのアプリケーション性能の問題の監視を可能にするために、標準のVMタギングを使用している。この情報を使用してストレージ管理者は、ベースライン・アプリケーション性能の確立や、サービス・レベル目標に合わずインフラストラクチャの微調整が必要な異常の特定を可能としている。
各製品の出荷開始時期は、Brocade X6ダイレクタおよびBrocade SX6エクステンション・ブレードは、チャネルパートナーを通じてすでに販売を開始しており、そのほかのブロケードのOEMパートナーは2016年下半期に出荷開始を予定。すでにIO Insightは提供可能となっており、VM Insightは2017年の上半期にFabric Vision技術へ搭載を予定している。